FRANKIE KNUCKLES
絶好調フランキー炸裂!これぞハウスですよ!!
僕はフランキー・ナックルズの信者というわけではないが、今回の来日はとても楽しみにしていた。というのも直近にリリースされた最新ミックスCD『Frankie Knuckles presents Tales From Beyond The Tone Arm』がすこぶる内容が良く、調子のイイものだったからだ。そこには“The Whistle Song”のニュー・ヴァージョンが収録されているほか、彼のプロジェクトであるディレクターズ・カット名義の仕事がふんだんに盛り込まれている。ハウスらしいハウス、クラブ・ミュージックの根源的な魅力に満ちた素晴らしいトラックとミックス。現場でそれが味わいたいという気持ちがあった。それこそ70年代からDJを続けている彼の現役力を見てみたいというのもあった。30年を越えるDJ歴、しかも今好調であるならばそれを体感しておきたいと。
とは言いつつ当日は所用があって現場に到着したのが3時くらいになってしまい、“The Whistle Song”は既にプレイしてまった後とのことだったがフロアは充分な熱気に包まれていた。ミックスCDに入ってる曲は期待通りほとんどかけていて、否が応でも盛り上がる状態。特にピークを迎えたのが“Strings Of Life”からThe Shapeshifters & C-Dock “Nothing But Love For You”の流れ。気が付いたら諸手が挙がっていて、陶酔する幸福感が爆裂していた。やっぱりフロアをコントロールする力が半端ない。ロックされるとはこういうことなんだと実感。楽しそうにプレイするフランキーに、それに応えるクラウドも最高だった。
できればもっと若い子がこういうのを見て欲しいなと思う。ハウスとは、ダンス・ミュージックとは何ぞや、の答えがいっぱい隠されていた貴重なパーティーだっただけにね、特に感じたわけですよ。(タワーレコード/池田謙司)