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フラワーカンパニーズ

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レア曲満載、大満喫の2日間豪華ワンマンライヴ!

 フラワーカンパニーズ『秋チェスト冬チェスト~被り曲なしの2日間~』。フラカンの全国ワンマンツアーの中でも、2デイズで、さらに被り曲いっさいナシという贅沢な東京・恵比寿リキッド公演。その2日目。

 バンド結成から20年以上、御年42歳になる“ベテランおっさんバンド”フラワーカンパニーズだが、「さすがベテラン」とかいう「すごい!」ではなく(もちろんそれは当たり前にという意味で)、その熱さ。熱量に驚いた。そこらの若手バンドより全然元気。暑苦しいくらいにアツい。若々しい! 若々しいけれどもなんか、“金八先生”に感じるような貫禄というか、そんなものもしっかり感じる。

 「恵比寿リキッドルームー! 2ライヴ2日目ーー! いくぞーーー!!!!」鈴木圭介(Vo.)の叫びにもにた煽りを合図に“俺たちハタチ族”から勢いよくライヴ・スタート! ピン・ヴォーカルで元気にステージを動き回り、全身の力を込め声高に歌い上げる鈴木圭介に、オーディエンスも負けじとこぶしを天に突き上げる。そのままの勢いで”M.R.I.”ときて、のっけから激しさ満点だー!と、思いきや続く“この胸の中だけ”ではアコギを構えてしっとりと、それでも、アツく歌い上げる。ラストサビ前のリフ中に鈴木の叫んだ「ありがとう恵比寿~!!!」が印象的。からの、“It’s Only Roc’kyun’Roll”や新曲“ロックンロール”で青春をも感じたり。

 今回のツアーは、ホームページを通して曲のリクエストも行ったらしく、「1年に1回はやらない」という曲もちらほら披露。「“ギャンブル天国”なんて俺しか好きじゃなかったんだぜ、この空気、どうしてくれんだ!」「当時このアルバム全然売れなかったんだぞ、なんでこんなリクエスト多いんだ!」なんて毒づいたりしていたけれど、“BELLBOTTOM JACK”にしろ“恍惚のブギ”にしろ、こんなにレア曲聴けるなんてファンにとってはうれしい限り! ある意味めちゃくちゃレアなんじゃないか、とも思える“失格”はドラマ『モテキ』から派生したコンピレーション・アルバムに収録された、橘いずみさんのカヴァー曲。フラカンの曲のイメージが「おっさんの青春ソング」な私は彼らが“捻くれ者の女の気持ち”を感じるこの曲を歌っているのがなんだか違和感を感じてしまったけれど、悪くない。というか、よかった。渋さも混じってなんだか格好よかった。あと、もうひとつ。レアな裏話もあって。じつは『モテキ』コンピに収録されるフラカンの曲は、華原朋美さんの“I’m Proud”の予定だったそう! 「40過ぎのおっさんが“Lonely~♪”なんて歌ってたら寂しすぎるでしょ(笑)」なんて自虐的な笑いを誘いつつ、「せっかく練習したし、いつかやりたいね!」と言っていたので、ライヴに通い続けていたらいつか聴けるかも!

 レア曲をたくさんやりつつも、王道キラーチューンもしっかりこなすフラカン。名曲“深夜高路”をソウルフルに歌い上げ涙を誘い、ラストスパートの“白眼充血絶叫楽団”“NUDE CORE ROCK’N’ROLL”“終わらないツアー”そして“YES,FUTURE”で熱気熱気のクライマックス! 最後の最後まで勢いの揺るがない、これが40歳過ぎだなんて信じられない、元気/体力ありまくりの活気あふれるステージングは圧巻だった。1時間半以上のライヴをしてきて、後半になって演奏しながら、歌いながら股上げしてるとか! 凄すぎる!
 いくつになっても若くてアツい、フラワーカンパニーズ。自分なんだか、ライヴを観る前よりも若くなったような気がする!(知念 正枝)

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photo by 柴田恵理

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