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ミドリ / 神聖かまってちゃん

ミドリ / 神聖かまってちゃん

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前代未聞!? ステージ二分の左右歌合戦!

 LIQUIDROOM 6th Anniversary 第四弾!ラインナップが発表されると共に物議を醸した話題の一夜。8/12、19:00。戦いの火蓋は切って落とされた。
 と思いきや、照明が落ちても幕は開かない。「チカン アカン!」のボードを持ったラウンドガールがステージ左手花道より登場、会場後方の“場外”と言わんばかりの特設ライヴセットへと会場の視線を誘う。特設ステージには撃鉄、385の登場。どちらも15分程度の登場だったが存在感たるや強烈。フロアから上がる男性陣の怒号の様な歓声がライヴの熱さを物語っていた。演奏のみならず、どちらも剥き出しの生命力が武器、といって良いぐらいにパワフルなエキシビジョンマッチだった。
 そしていよいよ、世紀の大一番が始まる。幕が開くと中央に両バンドのキーボーディスト、mono、ハジメが肩を組んで立っている。更に幕が引くとステージ上にバンドセットが二つ。左手にミドリ。右手に神聖かまってちゃん。両雄が一つのステージで共演すると分かったフロアからは大歓声、それを上回る後藤まりこ、の子、ボーカル同士の絶叫。会場の熱狂をつんざく後藤「せーのっ!」の掛け声ででキーボード同士がじゃんけん対決。勝者ミドリの先攻により対決ライヴはスタート! 以下、ほぼ交互に演奏が続く。
 1ステージ2バンド特有の絡みをあちこちで見ることが出来たステージングだった。一曲目から後藤はマイク片手にステージを横断すると、の子を睨みつけるように詰め寄る。神聖かまってちゃんの間奏部分でその曲に登場する単語を絶叫。キラーチューンの“ロックンロールは鳴り止まないっ”のアウトロをハジメが真似して弾き続け、後藤が曖昧に歌うのを覆うようにの子が歌い返す。ミドリはぐいぐいと神聖かまってちゃんに迫った。そんなミドリの猛攻はmonoにも及ぶ。襟首を引っ掴まれたmonoは後藤に「こいつ彼女できてんで。彼女おんのか?」と繰り返し繰り返し問われ、観念したように「あの……最近出来ました」と自白。後藤はハジメに「お前、負けてんで!」と高らかに彼女のいないハジメの敗北宣言をした。
 神聖かまってちゃんはミドリに演奏で絡みはしなかったものの、みさこ不在によりmonoがドラムを努めた“あるてぃめっとレイザー!”、ミドリが去った後の“いくつになったら”“ちりとり”の前に即興セッションにラップなどを交えて会場を大いに盛り上げた。
 戻ってきた後藤に言葉を掛けられたmonoがイントロを弾き始め、『死ねよ佐藤』の絶叫合戦。後藤がの子をフロアにぶん投げ、自らもダイブ。引き上げられた後藤はの子に熱烈なキスをしてステージを去った。対決の体をとられてはいたものの、最後に全員で演奏、熱唱された“夕方のピアノ”は見事としか言いようのない、実に純粋な、ミドリと神聖かまってちゃん全員によるライヴであった。蓋を開けてみるまで一切内容を窺い知れない話題のライヴは、開始してもなお場に立ち会った全員を魅了しながら進み、そして素晴らしい大団円で幕を閉じた。
(渡邉祐子)

<セットリスト>
うわさのあの子:ミドリ
ゆーれいみマン:神聖かまってちゃん
あたしのお歌:ミドリ
学校に行きたくない:神聖かまってちゃん
ゆきこさん:ミドリ
ロックンロールは鳴り止まないっ:神聖かまってちゃん
スピードビート:ミドリ
通学LOW:神聖かまってちゃん
リズム:ミドリ
ベイビーレイニーデイリー:神聖かまってちゃん
春メロ:ミドリ
あるてぃめっとレイザー!:神聖かまってちゃん
メカ:ミドリ
獄衣deサンバ:ミドリ
いかれたNeet:神聖かまってちゃん
鉄塔の上の2人:ミドリ
どんぞこ:ミドリ
いくつになったら:神聖かまってちゃん
ちりとり:神聖かまってちゃん
夕方のピアノ:神聖かまってちゃん & ミドリ
100812
カメラマン:五十嵐絢也

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