長澤知之
なぜ出会ってしまったのだろう? ヤツらとの出会いによって人生狂い咲き!?
そんな“ニクイ”やつらをご紹介。
長澤知之のセカンド・フル・アルバム「黄金の在処」は、多彩なゲストが参加し、より広くより深い長澤知之渾身の作品になっている。
それにともない、全国ツアー「Nagasa・Oneman8 Band Ver.」を展開中、来週2/28(金)リキッドルームでツアーファイナルが開催される。
今回は、ツアーファイナル直前!!!長澤知之は、これまでどんな音楽を聞いてきたのか、人生を狂わす10枚を聞いてみた。
- 『Sounds of silence』
- Simon&Garfunkle
自分はわりと歌声が高い。それはアートガーファンクルのせいだと思う。初めて聴いた時はThe Beatlesど同タイミングで、父がCDを持っていたので借りて、夜眠る前に延々と聴いた。電気を消した真っ暗な部屋で、天使みたいな男性の歌声を聴きながら、アメリカの事を凄く凄く想像した。心がときめいてたまらない体験だった。
- 『四季』
- ビバルディ
ビバルディはこれまた父から借りてよく聴いていた。幼い頃、週末の夜にドライブがてら、よく本屋やレストランに家族で行った。その行き帰りの車中で父はクラシックを流してた。
「秋」を聴いてると、後部座席に寝転がって窓の向こうを街灯が流れていく風景を思い出す。
その後にあの激しい「冬」を流しながら家族だんらんドライブしてたなんて、思えばシュール。
- 『KOMEGUNY』
- 米米CLUB
厳密に言うとアルバムは持ってなくて、借りたり、当時テレビで流れていた彼らの特集や歌番組を録り、それを延々と見てた。とりわけ浪漫飛行という曲に心を持ってかれて本当に気持ちが煌めいた。ありがとう米米CLUB。
米米CLUBを聴くと幾つかの映像を思い起こしてしまう。白い砂浜、真っ青な海、ラッセンの絵が飾ってありそうなコンクリ打ちっぱなしの都会的な部屋、そよ風に揺れる白いカーテン、爽やかな陽射しとか。
自分はバブルの日本を数年しか知らないけど、子供だったからいい部分しか見えてなかった。お陰で80年代終わり~90年代初期の印象は凄く良くて、その頃を考える時は脳内BGMに米米CLUBが流れちゃう。
- 『Are You Experienced?』
- Jimi hendrix
初めて聴いた時は耳がすんごい歓喜した。本当に好き。やっぱり音楽には圧倒されていたい。顎が外れそうなギターや、笑っちゃうほど素敵なセンスと知り合いたい。
感動がない音楽には意義がない、キャラ押しだったり、説明臭いものなんかも意味が分からない。普遍性と革新性が同居している特別な音がいい。
まさにジミヘンはそれだし、カラオケで歌う気になるようなものでもなければ、何もかもが容易くなくて、ただ凄い。
音楽が目指すべき場所は本来そういうとこだって思えて、いい。
- 『マイ・ライフ』
- レーナ・マリア・ヨハンソン
レーナ・マリアは教会で初めて聴いた。以前自分は教会に通っていて、日曜礼拝で毎朝眠りと格闘してた。ある日牧師さんがプロジェクターを出して彼女のライヴを流しだして、そこでレーナマリアの歌う「一羽の雀に」という讃美歌を知って、僕は物凄く感動し、来日時にライヴに行った。
彼女はとてもチャーミングな人で、実に幸せそうに讃美歌を歌う。暗黒面に堕ちてないジャニス・ジョップリンみたいな可愛い笑顔。
本当に人も声も透明に澄んでいる。
とても落ち込む時、この「一羽の雀に」をよく聴く。
※リンクはCDではなく本になります。
- 『andymori』
- andymori
人生を狂わされた一枚ならandymoriは入る。以前、四谷天窓というライヴハウスで大学生やってた壮平が僕を見に来て声かけてきた。色々僕を知ってるんで変な奴だなと思った。共通の知り合いがいるとか言う。
andymoriを組んでからも大阪のイベントで楽屋を尋ねてきてこのアルバムを渡された。
ジャケットが好きになれなくてしばらく聴かなかったけど、ある日ふと聴いてみるとこれが本当に素晴らしくて。凄くいい。ケータイで予定を調べた、下北沢でライヴをやってるみたい。会いに行って感想を伝えようと向かったら、今も続く悪友くんになってくれた。
- 『カシス』
- 井上陽水
一番好きなのは「九段」だけど、一番聴いていたのは「カシス」というわりかし最近の陽水のアルバム。
「強烈」って言葉の似合う人だなと思うし、むき出しだけど、ふとロマンチックな感覚をお持ちだなとも思う。
この中の「決められたリズム」という曲は誰もが分かるような美しさ。聴いているとピアノを弾けたらいいなって思っちゃう。
- 『Petsounds』
- The Beachboys
すっごいイカれたアルバムだと思う。あと最高にクール。陶酔しやすいアルバムだし、そうやって聴かないとつまんないバンド。だからBGMにもなれる。
個人的に「夏」とか「海」とかいうイメージは彼らにいいと思えなくて、一人部屋で泥酔して爆音で聴くと最高な音楽だって思う。
クラブとかでかけるのもいいと思う。クラブなんか行かないけど。
- 『Appetite For Destruction』
- Guns N’Roses
本当に価値ある時間をくれたアルバムだからこれを選びます。
ガンズはいつからか何となく知っていて、Welcome To The Jungleを聴こうと思って買ったのが理由で。
最初音がショボく感じてしまったのだけど、聴くうちにそれより向こうでガツガツ流れるパワーに魅力されて一時期この一枚を延々延々聴いてた。
アドレナリンを音にしたらこうなったってアルバム。欲望がパンパンに詰まっているからスカッとさせてくれる。
あまりアメリカのハードロックが得意じゃなかったのに、ガンズは凄く好きになりやすかった。パンクだからだろうと思う。
●LIVE 告知
長澤知之
Nagasa・Oneman8 Band Ver.
2/28 (Fri) @ 恵比寿LIQUIDROOM
http://192.168.1.10/liquidroom_import/schedule/20140228/16779/
- 2nd Full Album『黄金の在処 』
- 長澤知之
想像の喜びと世界の広さを感じれた。
リッケンバッカーのキラキラしたストロークや、やたらでかくてリヴァーヴィーなハーモニカ。そして彼らの倍音の効いたコーラスワーク。
この赤盤の、あの1曲目が流れれば、目を開けていてもまるでレコーディングスタジオに立ち会っているかのような体験をしちゃう。そこにいる4人は世界のアイドルではなく、いつだって自分だけが知っている世界の知人で。
本当にとてつもないファンタジーをもたらしてくれました。