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AM

『AM』

ARCTIC MONKEYS

[label: Hostess Entertainment/2013]

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「I AM THE MAN」

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text by 多屋 澄礼

あの衝撃のデビューからもう10年以上も経ったのかと思うと、感慨深い。あのシェフィールドの悪ガキ達がしっかりと自分たちのスタンスを保ちつつも、新しい次元へとステップを上がった感じはサウンドからもひしひしと感じ取る事が出来る。Led Zeppelinなどイギリスのロックの系譜を辿りつつも、Dr.Dreなどヒップホップのエッセンスもたっぷりと振りかけ、ナードさが全面に押し出されたのが今回の”AM”である。”R U Mine?”ではBlack Sabbathまでも彷彿させるドラムビートが混沌と混ざり合い耳に強烈な印象を残す。そのサウンドを作り出す縁の下の力持ちとして、イギリスでも評価の高い、Queens Of Stone AgeのJosh Hommeの存在はとても大きい。”No.1 Party Anthem”や”Mad Sounds”などアダルトな雰囲気を漂わせるバラードも彼らの新境地だろう。前作”Suck It And
See”と比較するとトータルのコンセプトがしっかりと確立されており、1曲1曲がしっかりと引き立て合っている。
とあるインタビューでヴォーカルのAlexが今回のタイトルはVelvet Undergroundの85年にリリースされたコンピレーションアルバム”VU”をもじって自分たちの頭文字を取り”AM”と名付けた(なので、決して午前にぴったりな爽やかな作品でない事をご了承頂きたい)。27歳、大人の男性として大きな岐路に立たされる年齢だろう。このアルバムではそんな彼らの男気を感じられて、惚れ直す女子も続出しそうだ。

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