Golden Week クラブ特集 その1
リキッドルームをはじめ、各所で活躍する、いま最も話題のDJたちが送るミックス CDシリーズが続々リリース!!
今日から3枚のアルバムをご紹介、Golden Weekに、聞いてみてはいかがですか?
まず、1枚目はDJ NOBU!
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DJミックスで描くエレクトロニック・コズミック・トラヴェル
現在のこの国のアンダーグラウンド・シーンをおもしろくしているDJたちによるミックスCD3部作『Crustal Movement』。Vol.1はDJ NOBU、オフィシャルとしては3作目だが、これが、まさかの内容である。いま聴けば2000年代中ごろのアンダーグラウンドのマグマの吹きだまりから出たような、エネルギッシュで荒削りな1枚目『No Way Back』、よりディープに繊細に、ダンスフロアでの彼の解釈によるテクノを突き詰めた2作目『On』。そして3作目は、いわゆるスケール・モデルのような形でダンスフロアでのプレイを再構築し、再現した、ある意味でDJミックスCDのベーシックな形から自ら自由に抜け出ることに強い意志を見せた作品となった。フリーキー&エクスペリメンタルなノンビートの電子音楽とビートを携えたテクノが入り交じるもので、前述のようにひとつのグルーヴを作っていく部類のものではない。これは彼がつねにひごろから口にしている「音楽表現としてのDJ」を、ある種の制約なしに披露した試みと言えるだろう。自由とは裏を返せば、道無き道を辿る確固たる意志が必要なフィールドだ。そこをこうした形で渡りきった彼のなみなみならぬDJへ志というか態度が伺い知れるミックスCDとなっている。また、ダーク・アンビエントやニューエイジと呼ばれる、ここ数年盛り上がりつつある、フリーキーなシンセ・ミュージックと、フロアを揺らし続けるミニマル・テクノが、電子音楽の冒険/実験精神の下に結びついてることを具現化したミックスCDでもある。それこそコンピューマ『Something In The Air』(こちらはアンビエントに限った動きだが)などどともに、DJカルチャーの側にそうした動きに果敢に挑戦したものだ。
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その2.『Crustal Movement Volume 02 – El Folclore Paradox 』Shhhhh
その2のREVIEWはこちらから
その3.『Crustal Movement Volume 03 – SF』MOODMAN
その3のREVIEWはこちらから