LOVE PSYCHEDELICO
LOVE PSYCHEDELICOのワンマンライブが、ARABAKI ROCK FEST.公認のアフターショウとして恵比寿リキッドルームにて行われた。2000年4月の衝撃的なデビューから早くも10年。記念すべき10周年イヤー初ワンマンライブということで、チケットはやはりソールド・アウト!
大きな歓声に迎えられてのオープニング・ナンバーは、THE BEATLESの名曲『Helter Skelter』をデリコ流にカヴァー。続いてお馴染みのギターリフが『LADY MADONNA~憂鬱なるスパイダー~』の始まりを告げる。気持ちの良い横揺れのリズムとNAOKIのロック色の強いギターフレーズ、そしてKUMIの力強くしなやかな唄声が絶妙に融合してその唯一無二なデリコサウンドを形成してゆく。
「ハロー、ハローハロー。一緒に楽しもうぜ!最高だぜ!ヒュー!!」というKUMIのMCに続いて『FreeWorld』。NAOKIはステージから前柵まで降りてオーディエンスを盛り上げ、会場の熱気は高まるばかり。
中盤では新曲も披露された。「去年の6月9日にリキッドでやった頃にレコーディングしてたんだよね。」と実は一年近く温めていたらしいそれは印象的なギターリフとメロディーを軸に構成された、全体に哀愁感漂うデリコ節全開な楽曲に仕上がっていた。後のMCで彼等は新しいアルバムを製作中だと語っていたのだが、そちらの期待も高まるところ。
今回のライブでは途中でNAOKIのソロタイムも用意されていて、他のメンバーは一旦ステージを去る。一人残ったNAOKIは「リハの時は当日考えるって言ってやってなかったんだよね。どうしよっかなー…。適当にやるよ。」なんて言いながら緩めのスタート。自身の楽曲の他にもEric Claptonの曲をカヴァーするなど、アコースティックギターを用いたブルース、カントリーのフレーバー漂う即興のパフォーマンスを披露した。
ライブ後半は「踊ろうぜ!」というKUMIのコールに続いて『Aha!』『EverybodyNeeds Somebody』を立て続けに披露した後、メンバー紹介を挟みつつの『Freedom』で本編終了。
アンコールに応えての一曲目は『Standing Bird』、続いて名曲『Last Smile』では一気に切なさが押し寄せる。そしてラストは『I am Waiting For You』。木漏れ日のような温かさに包まれてこの日のライブは終了となった。
LOVE PSYCHEDELICOのライブは自然体という言葉がよく似合う。なんというか、いい意味で肩の力が抜けているのである。演奏もパフォーマンスも完成度はもの凄く高いのにどことなくラフな空気感を纏っていて、それが彼等のカッコ良さでもある。満員の会場でもオーディエンスはリラックスしてゆったりと音楽に身を委ね、各々のスタイルで楽しむことが出来る。それってとっても素敵なことだ。
彼等は今年、WORLD HAPPINESS 2009を始めとして10年目の夏、マイペースだが確実に活動を広める彼等の音楽に、あなたが何処かの会場で出逢ってくれることを願わずにはいられない。