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さらなる大舞台へ、大団円のツアー・ラスト

軒並みソールド・アウトの『2nd album 発売記念ワンマン・ツアー “ファンファーレと熱狂”』、(同じくソールド・アウトの追加2公演も控えてはいるが)ツアー・ラストである恵比寿公演。

バンドのイメージ・カラーと言っても良いような黄色と赤が混ざった照明に照らされての3曲目“everything is my guitar”で早くもライヴは沸点を迎えた。andymoriの音楽はCDとライヴで中々に感じられ方が違う。小山田の旋律を超えてまで歌い上げる言葉、声の荒々しさ。それはライヴでしか感じることのできない彼の、そしてバンドの持つ大きな魅力だ。音源での耳馴染みの良さ、一定の柔らかさを伴った音楽が、その声によって暴かれる瞬間が病みつきになる。既に曲として完成されたメロディのままに歌い上げるのも勿論、声が上ずっても、言葉がメロディに収まらなくても声を使って言葉を吐き出す、という激しさの魅力をも小山田のヴォーカルは兼ね備えている。3曲目にして剥き出しの魅力を突きつけるバンド、突きつけられるフロア、双方の熱が一気に高まったのを感じた。

「恵比寿のために作った、昨日できた曲」と紹介して小山田は新曲を披露。“東京”、“渋谷”という2曲は静かなギターに歌声を際立てられながらの弾き語りでお披露目された。都会を冷めた目で見つつも、そこに住む日常に愛着を抱かずにはいられない。そんな生活感が滲み出るフォーキーな曲。しっとりと、静かに泥臭さを垣間見せる、あたたかな曲だった。

26曲という大容量の本編は、まさに“すごい速さ”で幕を閉じた。アルバム・タイトルを歌詞に持つ“1984”はアンコールでの登場。トランペットが奏でるファンファーレの音はギターで再現される。管楽器の高らかさはなくとも、3ピース・バンドらしい手触りがとても印象的だ。アンコールの最後に「どうせダブル・アンコールやるんでしょ?」と後藤は笑顔で帰っていった。ダブル・アンコールで小山田が無言でピースを差し出してはフロアが一斉にピースで応える。この夜2回目の“CITY LIGHTS”含む2曲が演奏されてライヴは終幕を迎える。最初よりも2度目の演奏のほうがテンポが速く感じられ、その無鉄砲な速さをフロアは驚喜で受け留める。

本編中、言葉少ないMCで数度「ありがとう」と呟いた小山田は、やはり「ありがとう」とフロアに投げ掛け、藤原も丁寧に頭を下げてステージを去っていった。そんななか、ライヴ中に「もっと笑え!」と散々野次られていた後藤が、そのキャラクターを裏切ってフロアへダイヴ。メンバーもフロアも、相乗効果でヒートアップしての終幕となった。

大団円のライヴ終演直後のロビーにて9月22日(水)なんばHatch、そして9月25日(土)日比谷野外大音楽堂でのライヴ予定が発表された。LIQUIDROOMを多いに盛り上げたandymoriの更なる大舞台での活躍に期待は膨らむばかりである。
(渡邉祐子)

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<プロフィール>
小山田壮平(Vo.&Gt)、藤原寛(Ba)、後藤大樹(Dr)による3ピースバンド。2007年結成。ファースト・フルアルバムはセルフタイトルを冠した『andymori』、リードトラック“FOLLOW ME”はPVが2009年SPACE SHOWER Music Video AwardsのBEST NEW ARTIST VIDEOカテゴリーにノミネートされるなど、楽曲のみならず視覚的にも注目を集めるバンドである。

andymori オフィシャルウェブサイト

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