WORLD CUP PUBLIC VIEWING日本(Japan)x カメルーン(Cameroon)
初戦勝利! 大歓声に包まれたパブリック・ヴューウィング
リキッドルームが歓喜の声で、大きく2度揺れた。
本田がその左足で確かに得点を決めた前半39分。
そして、2度目はフロア一杯に鳴り響く、その場にいた全員が待ちわびた試合終了のホイッスルと共に。
DJに石野卓球、田中フミヤ、VJにMIXNUTS、ナヴィゲーター&チアリーダーにピエール瀧、鹿野淳、鈴木紗理奈を迎えたリキッドルームの2010年ワールドカップ・パブリック・ヴューウィング、第1弾日本対カメルーン。
優勝候補常連のオランダ、予選ではポルトガルを下すなど好調のデンマーク、アフリカ屈指の実力を持つカメルーンと強豪チームひしめくE組予選。日本は初戦白星の勢いと、勝ち点が欲しいところ。とはいえ直前の試合の不調な様子を考えると……と、不安と期待が入り交じる。ついに、ワールドカップ初戦、キック・オフのその日を迎えた。
ブルー・マンデーな夕暮れの憂鬱をモノともせずに、続々とリキッドルームに集まるサポーターたち。彼らを迎えるは田中フミヤのDJ。平日夕方の体をほぐしていくかのようなしなやかに跳ねるハウス・グルーヴのプレイにじょじょに体は温まっていく。続いて登場したのは石野卓球。ぐいぐいと迫るファンクネスで会場のテンションはガンガン上がる。渦巻くグルーヴの波をゲームがはじまる十数前に最高潮へ導く。そのプレイがエンディングを迎えると、青いユニフォームに身を包んだナヴィゲーターの面々がサイド・ステージに登場。音楽で増幅されたその熱狂はサッカーの応援へと一気に傾れ込んでいった。
鹿野淳、ピエール瀧、鈴木紗理奈、さらにはスチャダラパーのANIの予想外の登場。ピエール瀧がスターティング・イレブンを紹介すると会場は沸騰状態に。両国の国歌斉唱後、まるでスタジアムにいるかのような大量のブブゼラの轟音が、リキッドルームの巨大なサウンドシステムから吐き出され、巨大なスクリーンには、まぶしい芝生の上に青と黄色のユニフォームに身を包んだ両選手が列ぶ。
そしてキック・オフ。
それまでの喧噪とは打って変わって、会場の集中力はすべてスクリーンに向けられ、会場は静まり、選手たちの動きに、時折、会場全体に歓声と悲鳴が響いた。
その瞬間は前半39分に訪れた。右サイドの松井のクロスを受けた本田がその左足で先制点を決めると、会場内では割れんばかりの轟音の歓声が沸き起こった。いきなり到来した歓喜のムードに会場も勢いついていく。
その1点を守ったまま突入したハーフタイム。ナヴィゲーター陣の煽りもポジティヴに興奮気味、スカっと決まった得点に会場の熱狂も試合前と変わらない、いやいや、それ以上の状態に。
はじまる後半戦、追いつかんとすエトオらの猛進を長友らDF陣が防ぎ、一進一退の攻防が続くなか、刻々と時計は進んで行く。そして残り時間も少なくなると、いつしか会場内では声援の波が大きくなっていく……そして、長く感じた数分のロスタイムの後に、ついに主審のホイッスル。会場は歓喜の一体感が充満した。試合終了後も興奮状態のナヴィゲーター陣が喜びのコメントを交わし会場を沸かすしていく。試合が終了しても会場の熱気は一向に冷める気配はなく、その歓喜の宴は続くのであった……。
音楽で増幅された熱気と、サッカー観戦の熱気が日本チームの勝利によって足し算どころかかけ算になり、莫大なエネルギーを放出した一夜、勝利の瞬間は信じられないほどの一体感が溢れていた。あの一体感はなかなか他では味わえないのではなかろうか。
次回のリキッドルームのパブリック・ヴューウィングは6月24日の日本対デンマーク戦。決勝トーナメントの出場がかかっている試合となるはずだ。
ぜひともその瞬間を音楽と一緒に、現場で、より多くの熱気を、より多くの人たちと共有することをおすすめしたい。
06.24.THU
WORLD CUP PUBLIC VIEWING 日本(Japan) x デンマーク(Denmark)戦
DJ:DJ KRUSH/KEN ISHII
ナビゲーター:鹿野淳(MUSICA)
VJ:MIXNUTS
6/24の公演詳細はコチラから