布袋寅泰
豪華ゲスト陣が行き交う、圧巻のマンスリー・ライヴ第2章
熱狂と興奮の冷めやらぬままに幕を閉じたこのイヴェントの初回を目撃しただろうか? そして布袋寅泰マンスリー・ライヴ、続く第2節の開幕だ!
開演予定時刻が刻々と近づくなか、BGMでランダムに流れている曲が終わる度に布袋コールと拍手で、いまかいまかと待ちきれず、フロアはすでにフライング気味である。会場全体を見渡すと思っていたよりも年齢層がさまざまだ。現役のアーティストの姿もちらほら。「幅広い層に支持されてこそスター」とはよく言ったものだが、「なるほど……」と納得。
開演予定時刻の10分を過ぎた19時40分。BGMの音と共にゆっくりと照明が落とされた。ブルーのライトにぼんやりと照らされたステージに、ドラムの中村達也、ベースのTOKIE、そして今宵の主、布袋寅泰の登場だ。
まず出だしには北斗の拳の201Xテーマ・ソングとして8月にリリースされた“STILL ALIVE”で勢いよく幕開けした。ヘビーリフな“SPHINX”、カッティングが利いた“アストロノーツ”と続く。はやくもこのメンバーだからこそ出せる、スリーピースとは思えないほどの音圧と存在感にフロアはステージに釘付けだ。「ここは凄く暑いけどね、最近寒くなってきたし秋に相応しいナンバーを……って思ったんだけど、中村くんといると飛ばしてやりたくなっちゃうんだよね~」と、布袋が言うと舌を出して戯けてみせる中村。とは言ったものの、ブルージーに、そしてジャジーに紅い照明に照らされ、TOKIEはエレキベースからアップライトベースに持ち替え“ハートブレイクホテル”に“七年目の幽霊”がムーディーに演奏された。
そして今宵のスペシャル・ゲスト! まず1人目はゲスト・ヴォーカルとして鮎貝健が登場。普段はDJを務め、バンド活動も行っているその声はまさにロック!! メイヴィス・ステイプルスの“EYES ON THE PRIZE”、レッド・ツェッペリンの“WHOLE LOTTA LOVE”と“ROCK AND ROLL”がそれぞれカヴァーされ、鮎貝のパフォーマンスも宛らまさにロックンロールなステージであった。とくに“WHOLE LOTTA LOVE”の布袋はニューウェイヴ仕様な印象だ。カッティングもファンキーであり、且つパンキッシュで、プログレをも感じさせるそのテクニックとアレンジには圧巻であり感動さえ過った。
「体温まってきたかな?」(布袋)。激しい中村のサンダーライトニングなタム回しと布袋の切れのあるカッティングではじまったのは“カラス”。TOKIEのソロと中村のソロの魅せ場であり、そのテクニックにオーディエンスは勿論、ステージにいるメンバーもそれぞれが演奏とアドリブを楽しんでいるのが伺える。
本編も終盤となりスペシャル・ゲストも残るはひとり!「左利きのギタリスト」と、布袋のブログで与えられたヒントによってファンの間では噂になっていたようだが、ゲストギタリストにはなんとBUCK-TICKの今井寿! ギターをかき鳴らすやいなやまず演奏されたのは“C’MON EVERYBODY”。サビのジャンプでフロアは大地震! ステージ中央前にて布袋と今井のギタリスト対決! 本編ラストの“BEAT EMOTION”では今日一番のグルーヴと一体感が感じられた。
アンコールで再び今井含めたメンバーが登場し、「ちょっと懐かしい曲をやろうかな」と言って演奏されたのはBOΦWYの言わずと知れた名曲“IMAGE DOWN”。歌はほとんどがオーディエンスの合唱のみ。布袋も楽しそうに音で煽りながら縦横無尽にギターを弾き鳴らす。「この曲は今井くんのリクエストです」と紹介された“SUPERSONIC GENERATION”で締めくくった。フロアから鳴り止まない「布袋! 布袋!!」のコールにダブル・アンコールで応え、秋らしくしっとりとしたナンバー“A DAY IN AUTUMN”で、マンスリー・ライヴ第2節の幕を閉じた。
マンスリー・ライヴ、第1節よりも少しアダルトに、秋らしいセットとなった今回。次回もスペシャルなステージになること間違い無し! 前回、今回と連続でご来場いただいたみなさまは勿論!会場に足を運べずに見逃してしまったみなさまは是非!! 次回、お待ちしております。(荒木貴紀)
セットリスト
1.STILL ALIVE
2.SPHINX
3.アストロノーツ
4.ハートブレイクホテル
5.七年目の幽霊
6.POISON
7.薔薇と雨
8.NOBODY IS PERFECT
9.EYES ON THE PRIZE (Vocal:鮎貝健)
10.WHOLE LOTTA LOVE (Vocal:鮎貝健)
11.ROCK AND ROLL (Vocal:鮎貝健)
12.カラス
13.C’MON EVERYBODY (Guitar:今井寿)
14.BEAT EMOTION (Guitar:今井寿)
ENCORE-1
1.IMAGE DOWN (Guitar:今井寿)
2.SUPERSONIC GENERATION (Guitar:今井寿)
ENCORE-2
1.A DAY IN AUTUMN
PHOTO BY Wataru Umeda