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布袋寅泰

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九州 vs 群馬、夢の競演!!

早いもので四回目を迎えたマンスリー・ライヴ。数日前に「今月のマンスリーは『九州男 vs 群馬男』。」と書かれていたように、本日のドラムは池畑潤二、ベースには井上富雄。共に九州は博多、めんたいロックの雄、ザ・ルースターズの元メンバーである。二人とはファンクラブ・ライヴ・イベント「B.C. ONLY 2010」以来の共演となり、「その時と同じアレンジで聴いてもらいました」というライヴ序盤の曲たちは、跳ねたビートにブギーの気だるさを纏った“めんたいロック仕様”と言えるアレンジだった。焦燥感を抱えつつも疾走していくような、スリー・ピースのタイトな激しさがこれでもかと迸る熱い演奏に、三曲目にして早くもフロアは大喝采の大盛り上がり。

ひとしきり熱くなったフロアへメンバーを紹介、そして昔馴染みと一緒に演奏できる喜びと共に「自分なんてまだまだ子供なような気がするし、でも三十周年と言われるととても長いような気もするが、やっと本気で遊ぶことができるようになった気がします」と布袋は語った。今現在の活動への満足と充実ぶりが伺える、ファンにとっても嬉しい言葉から、畳み掛けるように続くアコースティックでの「さらば青春の光」、デヴィッド・ボウイのカヴァー「STARMAN」。曲の持つ憂いや繊細な機微が直前のMC、そして演奏、布袋の歌声によって増幅され心に染みわたるようだった。

そして布袋がゲストを呼び込む。「ギター、花田裕之!」、大歓声のフロアに三人目の九州男が登場! 花田も在籍していたザ・ルースターズの『Do The Boogie』、その後の布袋のオリジナル曲でも花田がヴォーカルを、布袋がコーラスをと、ヴォーカルでも競るかのように互いの存在感を見せつけてくれたが、なによりギターの応酬がこれ以上なく魅力的! 至近で向かい合って煽るように二人がそれぞれに弾きまくる様は恰好良い以外のなにものでもない、競り合うような磨き合うような至高のギターバトルに聴衆も大いに魅了された。本編のラストは、そんな九州男ギタリストをセンターに迎えてのロックンロールの王道で幕を閉じた。

再びの幕開け、アンコールでもう一人のゲストが登場。鮎川誠は登場するなり布袋、そして井上、池畑と固く握手を交わすと博多弁で「FUJI ROCK FESTIVAL’10で布袋がロキシー・ミュージックと対等にやり合っているのを見て胸がスッとした。一緒に演奏できて嬉しい、誘ってくれてありがとう布袋!」と喜びを語った。そして鮎川がずっと演奏したいと思っていたというシーナ・アンド・ザ・ロケッツ『VIRUS CAPSULE』、布袋が提案したという『DEAD GUITAR』。こちらはラモーンズが初来日した時に鮎川がYMOの高橋幸宏と一緒に作った曲、と紹介された。鮎川がヴォーカルとメインギターを奏で、布袋がバッキングを務めたこの二曲。最後にローリング・ストーンズの『SATISFACTION』を花田も交えての、今宵のオールスターで演奏してロックンローラーたちはステージを降り、大喝采の中、九州 vs 群馬の競演は大団円で幕を下ろした。

かと思いきや、未だやまぬ布袋コールに「君たち、これじゃあ満足しないんだよね?」との笑顔と共に元のスリー・ピースが三度ステージに戻ってきた。最後には今回のMonthli Liveの限定グッズにも曲名がデザインされていた『DIVING WITH MY CAR』。どうしても流れでレポートをしてしまいたくなる、内容盛り沢山の第四段。四回目というのに毎回趣向を凝らし聴衆を魅了するMonthly Live。次回はどのように期待に応えてくれるのか、非常に楽しみである。(渡邉祐子)

01 SPIDER IN THE SKY
02 さよならアンディ・ウォホール
03 MATERIALS
04 RUSSIAN ROULETTE
05 CAPTAIN ROCK
06 C’mon everybody
07 GLORIOUS DAYS
08 さらば青春の光(アコースティック)
09 STARMAN(アコースティック)
10 命は燃やしつくすためのもの
11 Do The Boogie
12 Heartbreak Hotel
13 Sadness City
14 Heavenly
15 ALL DAY AND ALL OF THE NIGHT
16 BORN TO BE WILD

en.1
17 VIRUS CAPSULE
18 DEAD GUITAR
19 SATISFACTION

en.2
20 Dirty Star
21 DIVING WITH MY CAR
mrhoteinov1221

PHOTO BY 山本 倫子

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