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JAMES BLAKE

『JAMES BLAKE』

JAMES BLAKE

[label: ATLAS/2011]

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UKダブステップ・シーンの偉才がついにアルバムをリリース

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文:河村祐介

UKのダブステップ・シーンに端を発し、自由なビートフォーム/サウンドの実験——いわゆるポスト・ダブステップと呼ばれるアーティスト群のなかで、いま最も注目されているアーティスト、ジェームス・ブレイク。ファースト・アルバムがついにリリースされた。復活した老舗テクノ・レーベル〈R&S〉から昨年リリースされ、多くのメディアで高い評価を受けたシングル「CMYK」、Youtubeでも話題となった、限定シングルでのファイストの“Limit Your Love”のカヴァーなどで広くその名前を知られるようになった。本作は、彼がシングルなどで見せるトリッキーなサウンド・メイキングよりも、それら彼に高い注目を集めることとなった作品と同様“歌”がフォーカスされている。深く沈んだベースラインの上を、デジタル処理されたヴォーカルが浮き沈む。アーサー・ラッセル『ワールド・オブ・エコー』を、マッシヴ・アタックがミックスしたような、ダークで美しい、ダビーなエレクトロニック・ソウル。そのサウンドは、ダブステップというよりも、それを通過したシンガーの作品といった感覚のほうが強いかもしれない。それほど“歌”が印象的なアルバムとなっている。

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