FEATURE

 「17（SEVENTEEN）」含むベスト盤、シングル「しろくま」、そして両表題曲を含む本作、と迸る意欲がリリースラッシュに表れているシスター・ジェット待望のサードアルバム！　「ケツが青い」という邦題を冠した今作、お得意のポップな眩さはそのままに、年齢を表す数字を冠した“17（SEVENTEEN）”、“30”を軸に新しい視線で描かれた曲ばかり。年齢の変化、変化をとりまく日常の風景、情景を等身大の視線で切り取るアルバムである。軸となる２作、17歳という紛れもない青春を経て、30（歳 という現在）へ向かう変化が各曲に滲む。美化されたイメージではなく、日常と、伴う小さな変化にこそ鮮烈に刻まれた貴い青さ。ケツの青さを嘆いても笑っても、全てうつろう時の中のほんの一瞬。そう俯瞰できる今だからこそ、の魅力が溢れる一枚。耳触りそのままに奔放な方向性の各曲だが、何より今作はギターが良い。言葉の響きもさることながら、メロディでもなく音色でもないサウンドとしての感触がめちゃくちゃグッとくる。それぞれのエッジが利いているからこそ際立つギター・サウンド。良い。高音のハスキーな魅力も登場しており、30を迎えて尚今後の変化が楽しみなワタルS、率いるシスタージェットである。