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脱資本主義宣言: グローバル経済が蝕む暮らし

『脱資本主義宣言: グローバル経済が蝕む暮らし』

鶴見 済

[label: 新潮社/2012]

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俺たちダマされているんだぜというのが分かる本。

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文:久保憲司

 鶴見済さんの『脱資本主義宣言』が面白い。何が面白いって、鶴見さんがレイブとか、ドラッグとか、デモを通してどんどん元気になっていく感じがいい。
 オチがこのラット・レースから逃れるのは自給自足の農業だというのは、ヒッピー時代と変わらないし、どうかと思うが。
 でも、鶴見さんが元気だというのはいいことだ。
『完全自殺マニュアル』』の時から鶴見さんは元気だ。
『完全自殺マニュアル』のメッセージは”俺たちは自殺する自由もある、だから俺たちは自殺しないんだ”というみんなを元気にさせる本だったわだけど。
 自分の場合はベーシック・インカムですね。0歳から死ぬ間際のオジイちゃんまでに、全員にお金を配るという最低限所得保障の一種。そんなむちゃなことが出来るのかという意見もありますが、年金・生活保護・雇用保険・児童手当や各種控除をベーシックインカムに置き換えることで、1円も増税することなく日本国民全員に毎月に4万6000円のベーシックインカムを支給することが可能であると計算している人もいる。
 みんなの党などはこのベーシック・インカムも公約にあげている。しかも6万円配ると言っている。
 そんなバカげた政策ではないんで、ウイキで調べてみてください。
 これは要するに、金持ちからお金をぶんどるという方法だ。もう完全雇用なんて絶対無理だということは分かっている。絶対1割の人が仕事にあるつけないんだ。そんな世の中で給料なんか上がっていくわけがない。この絶対失業する人たちのために俺たちは金持ちからお金をぶんどるしかないのだ。「働かない奴が悪い」って言う金持ちには、俺は「お前が金持ちなのは、俺たち貧乏人がいるから金持ちなんだよ。だからお前の儲かった分の半分以上を還してもらうよ」というだけだ。オキュパイ・ウォール・ストリートとかがやっていることだ。今度の消費税増税のお金の中から、200兆円をまたわけの分からないコンクリートに投資するんだったら、そのお金をみんなに均等に分配する方が絶対いい。
 バッドマンの『ダークナイト ライジング』ですよ。あれは市民が無理矢理、ベインに立ち上がらされていますが。5月革命ですよ。今度こそ、本当に恐怖政治にならない民主革命を起したいんですよ。
 だから、鶴見さん、農業とか言っていたらダメですよ。革命しないと、みんなで立ち上がりましょう。
 で、その前に、僕たちがどれだけ搾取されているか知るために、みんなは『脱資本主義宣言』を読みましょう。

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