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ABSTRAKTSEX

『ABSTRAKTSEX』

SEIHO

[label: DAY TRIPPER RECORDS/2013]

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ベース・ミュージックを彩る、活発なる若き波 この国のエレクトロニック・ミュージック・シーンの新たなる台風の目となるか?

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text by 河村祐介

彼らはネットを介したアーティストと音楽の広がりを、積極的に音楽ファンが手元に持つ自分たちの“もの”として音楽CDのリリースを行うことで頭角を表してきた。データ配信が当たり前な世代だからこその、あえてのマテリアル感——いや、とにもかくにも、もはやそんなデジタルがどうのという世代ギャップ的な部分で紹介するのも野暮な気がする、とにかくストレートに世に出ようとする音楽のよろこびに満ちた作品だ。
 大阪のアンダーグラウンド・ダンス・ミュージック・シーンのヤング・ジェネレーション、その一端からニョキニョキと名前をひろめてきたレーベル〈Day Tripper Records〉。その10枚目の作品として、主宰するSeihoのセカンド・アルバムが届けられた。サウンド的には、ポスト・チルウェイヴ経由な、インクあたりのR&B、もしくはジョーカーなどが開拓したメロウ・ファンクなビート・ミュージック/ポスト・ダブステップ以降のビートの、フトなリモデル、そこにエレクトロ・ハウスとバリアリックなニュー・ディスコあたりの高揚感を持っている。欧米勢と見まがうばかりの、そのサウンドや“I Feel Rave”のPV、ジャケットに現れるイメージなどのストレートなセンス、そこへのなんのてらないもない感覚は、やはり、その若き勢いの発露ではないだろうか。

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