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Page2:Mind Over Matter

『Page2:Mind Over Matter』

SIMI LAB

[label: SUMMIT/2014 http://www.summit2011.net/]

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各自が新しい力を備えてめくる、SIMI LABの2ページ目。
SIMI LAB is BACK!!!!! とはいえ、2011年末に発表した前作『PAGE 1:ANATOMY OF INSANE』以降、OMSB、DyyPRIDE、MARIAが次々とソロアルバムを。さらにJAZZ DOMMUNISTERSやB.I.G. JOEの作品への客演、ライブやレギュラーパーティ「SIMI LOUNGE」を開催するなど、なにかとニュースには事欠かない2年だったので、帰還という言葉はあまり当てはまらないかもしれない。では、さまざまな現場で、さまざまなセッションを経験した結果、SIMI LABにどのような影響を与えたのだろう。
 その答えとして用意されたのが新作『PAGE2:Mind Over Matter』だ。第二房の意味は、“精神力”といったところだろうか。冒頭のイントロから続く、ヒーロー勢揃いといった趣の「Avengers」といったパワーチューンでは、ここ最近のSIMI LABの熱いマイクリレーを聴くことができる。しかし、中盤の「Yawn」や「Worth Life」といった曲で聴ける、途切れることのない言葉の流れが、とにかく美しい。各自がさまざまなシチュエーションで培った精神力とは、混乱や狂騒をクールダウンさせ、そのパワーをSIMI LAB(≒ヒップホップ)に還元させるという力なのではないだろうか。
 力勝負の集団MCではなく、各自が作品性を重視するインテリジェンスを兼ね備えて帰ってきたのだから、『PAGE2:Mind Over Matter』がつまらない作品なわけがない。上半期、必聴のヒップホップアルバムの登場だ。
(text by 渡辺克己)

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「Page 1」から「Page 2」
研究所(SIMI LABのLABはLaboratory=研究所)から新しい論文発表!とでも言おうか。「Page 2: Mind Over Matter」と題された2ndアルバムは、メンバーも6MC+2DJ(OMSB、MARIA、DyyPRIDE、JUMA、USOWA、RIKKI、Hi’ Spec、DJ ZAI)となってのリリース。収録曲では、ジャズ・ミュージシャンの菊池成孔氏がサックス演奏で参加しているものもあり、OMSB、WAH NAH MICHEAL、Hi’ Spec、MUJO情の先鋭的なトラック・プロデュースと、まさにアメコミヒーローが集まった「アベンジャーズ」のような個性的なキャラがそろったMC陣と絡み合ってる様は、他の楽曲とは違うケミストリー感を生み出している。肉体という物質を通して今まで彼らが見てきたもの、感じてきたこと、そしてそれではどうしようもない困難も“気力で乗り越えてきた”、また“これからも”というのが伝わってくる一枚。
(text by 河合尚也)

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※3月7日(金曜日)の19:00より当店2階奥のTime Out Cafe & Dinerにて開催される”SIMI LOUNGE #7″の概要は下記リンク先をご参照ください。

SIMI LOUNGEとは…
SIMI LABメンバーによるDJプレイ/選曲を背景に飲食と歓談をゆったりと楽しむ交流会。ライブを見るのとはまた違った環境で彼らの人柄や音楽的ルーツに触れることの出来る金曜の夕べ。お楽しみに!

イヴェント情報ページ→http://www.timeoutcafe.jp/news/140307000709.html

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