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FACE

『FACE』

80KIDZ

[label: AWDR/LR2/2014]

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彼らの“今”と時代の“今”が詰まっている

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text by 中山夏美

80KIDZが2年5か月ぶりの新作「FACE」を発売した。今回は、国内外から6組のアーティストをゲストに迎え、1曲、1曲がまったく違うアーティストの曲のような仕上がりになっている。コンセプトは「自分たちの今」とインタビューで語っていた。
80KIDZといえば、エレクトロユニット。しかし、このアルバムを聞くと「そうだったかな?」と、ふと考えてしまう。
ひたすら躍らせる曲かと思うと、そうではない。いや、踊りたくなることには違いないのだが、例えばその場所は、夜のクラブではないような印象を受ける。
3曲目の「I Got A Feeling (feat.Benjamin Diamond)」は、フジロックのレッドマーキー。もしくは、タイコクラブの会場も良さそうだ。室内よりも外で踊りたくなる。
続く4曲目「Don’t Wait Up (feat.Ronika)」なら、夕方のビーチがいい。でも、ラスト12曲目の「Face」は、やっぱりクラブで聞きたくなる。そこで80KIDZは、やはりエレクトロユニットなんだった、と思い出す。
ひとつの箱ではない。彼らは今、新たなフィールドをイメージしている気がした。“エレクトロ”というひとつの箱。“クラブ”というひとつの箱。そこから抜け出し、進化した等身大のサウンドがここに詰まっている。
そしてそれは、とても現代っぽく、今の彼らと今の音楽が完全にリンクしていることがわかる。彼らが追いついたのか、彼らを時代が追いかけているか。
とにかくお願いだから誰か、再生ボタンをストップしてほしい。それほどにこのサウンドは、止められない。

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