LUVRAW
カルトアーバンの最高峰、ですから。みなと&みらいは。
リキッドルームが恵比寿に移転して10年。それを記念する公演が続々と開催されるなか、来たる10月10日(金曜日)にその10周年記念公演のひとつとして開催される公演がある。-IMAGE CLUV- CONCERT 2014だ。この謎多き-IMAGE CLUV- (以降、イメクラ)を主催するのは、リキッドルーム名物のカウントダウン/アップ・パーティーでここ数年決まって元日正午前後に2階、LIQUID LOFTを狂乱の渦に引き戻して来たトークボックスデュオ、LUVRAW & BTBのLUVRAWだ。LUVRAW & BTBの活動休止は大変残念ではあるが、そのLUVRAWが次なる目標に向かう準備を整えた矢先、突発的に大決定したのがこのイメクラ・コンサート。この大舞台を目前に控え多忙をきわめるLUVRAWにみなと&みらいのベーシスト、横山氏同席のもと少しばかりでがあるがはなしを聞いてみた。
── ずっと横浜ですよね?
LUVRAWずっとです。地元は緑区でいまもそうなんですが、横浜駅から遠いんですよ。主要部からすごい遠い。もう横浜じゃないみたいな。ヨコ氏(横山)は青葉区で隣なんですが。
横山港が見えないんですよ。
LUVRAW港の「み」の字もない。
横山中区や南区の人かすると「オマエらハマっこ名乗っちゃいけないんじゃないの?」って感じはあって。最近も言われたんですけど。ま、その人は千葉県出身の人なんですけどね。緑区とか青葉区の方が絶対的にリアルだと思いますけどね。絶対的にベットタウンなんで。そっちの方が。僕が勝手に思ってるんですけどね。
LUVRAW自分も根岸とか磯子の方に住んでいたことがあって。目の前が脳さん(PPP=Pan Pacific Playa/Paisley Parks)住んでて。横山剣さん(Crazy Ken Band)もその辺りに住んでいたんですよ。たまたまケント(PPP/Paisley Parks)も子供の頃に住んでたみたいで。その先の方には美空ひばりさんも住んでいたという。そういう濃いゾーンがあるんですよ。
横山本牧とか。
LUVRAWKESさん(PPP)ですね。その辺に対する漠然とした憧れとか劣等感というとアレですけど、そういうのはありましたね。横浜っていうのを意識し出したのはPPPからなんですが、レペゼンするとかではなく記号的に見た時にイメージする音楽だったり、外から見た横浜みたいな感じで妄想するというか。みなと&みらいに関してはその辺の感覚とはあんまり関係ないですけど(笑)よく勘違いされてるんですが、イメージとしては横浜ではすごいパーティーをやってて、いつも横浜ばっかりで、やれば地元の人たちがいっぱい来て、そういうシーンがある、みたいに言われるけど、一切そんなことはなくて、ほとんど受け入れられてない(笑)。PPPは元々は東京で活動してた人がほとんどだって事もありで。逆に自分はその辺に全く関わりがなくて何も知らなかったし、10代のホント子供の頃は横浜で遊んでましたけど。あとLUVRAWがOPPA-LA(目の前に江ノ島をのぞむカレーダイナー。イヴェントも多数開催)の近くに住んでいると思ってる人がすごく多い(笑)。いろんなところで聞くんですけど、ここ(リキッドルーム)に来る方が近いので。OPPA-LAの近くに住んでいるイメージって完全にイケてるなー、LUVRAWっぽいわーと思いますけど、実際は全く違うという。
横山PPPにはどういう経緯で?
LUVRAW10年くらい前、MILK(恵比寿にあったクラブ)でやってた〈BASS OF BASS〉にたまたま遊びに行った時に、ミスメロ(Mr.MELODY)ややけさん(やけのはら)に出会ってそこにKESさんが居て、とにかくKESさんのライブがヤバすぎて、この人達みんな横浜に住んでる人なんだーってなって、今までの自分が知ってる横浜のクラブの感じとは違ったのが新鮮で。そこから一緒に遊ぶようになって、その流れで16連打(脳、Kes、空手サイコ aka Latin Quarter)が出たパーティーに行った時に突然、脳さんから弟にならない?と言われてハイなります!と。脳さんとはその前に〈RAW LIFE〉にKESさん見に行った時に一度軽く会ったっきりだったんですが。その辺りからLUVRAWになってPPPというか16連打に合流した感じですね。その頃はPPPって名前しかなかったと思います。2004年?
── 何でLUVRAW?
LUVRAW脳さんがYAMASTA THUGRAW(この名義では当時スクリューなんかをリリース)をよく使ってたってのもあり、弟なんで名前をつけてもらいました。脳さんとはCPG(コピー・アンド・ペースト・グラフィックス)ってデザイン・チームもやっていて。CPGでDJもやったかなー。とにかくいまの自分は完全にPPPがなければ何もない。みんなが知っているPPPは割と最近のイメージだと思いますが、PPPというか16連打。16連打のことは自分も知っているうちには入りませんけど、16連打の存在が自分の中で一番デカい。PPPは辞めてしまいましたがSon of 16連打を自負させてもらってます。
── LUVRAW & BTBの後でPPPを知りました。
LUVRAW自分なりのやり方としては、どうしてもPPPを有名にしたかったというのがありました。みんなすごい才能だし16連打のようなヤバイ人たちを盛り上げたい、とかそんな感じで。当時PPPは何かにスカムだと書かれていて、「くっそ!スカムじゃねー。スカム、マジやだ!!」ってのがあって(笑)いまは別に何とも思わないすけど。オレがLUVRAW & BTBとかでばーって色々やって、PPPにつくられましたっていう画を見せたいなってのが強かったです。今思えば若さというかPPPには必要ない事だったなーと思いますが。一番何も知らないやつが何を言うみたいな(笑)
横山僕らもPPPイコールいわゆるLUVRAW & BTBみたいなサウンド感から入ってますけど、歴史はそれこそそういったところからはじまっているのですが、なんでいきなり、、、
LUVRAWオシャレみたいな、、、
横山それが不思議で。
LUVRAW(PPPの中に)いろんな要素がある中でLUVRAW & BTBもあってって感じが面白かったんですが、LUVRAW & BTBで求められることが多くなって行って多様性のひとつとして機能するって感じではなくなっていったのかなと、、、。
横山どこでチューブをくわえよう(トークボックスをやろう)と思ったんですか?
LUVRAWそれも脳さんちですね。完全に。ZAPPのVHSを見させてもらって、「コレ、ヤバ過ぎますね!」と。「これカリフォルニア・ラヴのヤツじゃないですかー!!」と。初めて映像で見るロジャーにやられたと。で、16連打が三人でトークボックス・グループやるって言ってて、それがヤバすぎて、オレもやりたいなーと思ったけど、先輩たちがみんなやるって言ってるから自分は出来ないかなと。でもみんな苦戦してるから内緒で買って練習しまくって先に上手くなればいいんだ(笑)って考えで「オレ上手くなりましたよ!」みたいな感じでカマしちゃおうと、それが発端ですね。嬉しくてすぐ買ったって言っちゃいましたけど。それに、まずトークボックスって売ってるもんで買えるんだーってのが大きかった。
── 彼らはやろうとしてた?
LUVRAWですね。モノもあって練習してたんでしょうけど、横浜以前で笹塚で飲みまくってた時期だったと思うので(笑)
── 特攻さん(BTB)は?
LUVRAWどっかで誰かに紹介されて、特攻さん(BTB)はちょうど同じ時期にトークボックスをはじめてて、で、当時はあまり情報もなかったし一人ではライブできなかったので一緒にやりましょうかーってそのまんまずっと来た感じですね。ゼンラさん(ZEN-LA-ROCK)のライブで一緒にやらせてもらったり自分がやってたエンジョイハウス(恵比寿のバー)のパーティーとか。(特攻さんが)PPPに入ったのは最初(PPPで)コンピ出すって時で、特攻さんのMySpaceにあがってた曲がヤバすぎたので、ある日それを脳さんちでみんなで聴いて、ヤバいねってなって、16連打と特攻さんは元々つながりがあったし、これはPPPに入ってもらおうと。そこで連絡して、「入ってくれるって!」みたいな、そういう感じで。その頃から特攻さんはずっと天才でしたね。本当に才能のある人だと思います。で、その頃自分はとにかくライヴをしなくちゃって必死で、インストをかけてほとんどフリーで弾くみたいな感じで。いま考えるとオマエ下手なのによくそんなことやってたね、な恥ずかしい話なんですけど、、、。
横山でも、何かアレですよね。ヒップホップ的ですよね。フリースタイルな感じで。
LUVRAW段々とこのライヴがあるからこの曲をカヴァーしましょうよってやってて。アルバム出してからは求められることが多くなってかっちりして来て。まあ、最初からバンドやりたいと思っていて、ホントはPPPはみんなでバンドやるかって言ってて、それは最高過ぎるなーと思って、じゃあ頑張んなくちゃいけないから、まずは上手くならなくちゃいけないし、名を売らなければいけないからLUVRAW & BTBでがんばるぞー!行くぞオレは!と。そして何年かしたところで、コレは多分やんないなー(笑)、と思ってPPPバンドはあきらめました。完全に一人で燃えすぎた所もあります。
── なるほど。
LUVRAWPPPで思ったんですけど、とにかくアーバンメロウとか適当に言い過ぎたら、オマエ言っただろうって感じにされるんですよ。世間に。言ってたじゃん、アーバンって言ってたじゃん!!って。
横山ちょっともう一人歩きしちゃってますよね。ここ2~3年でアーバンメロウって言葉が。
LUVRAWアーバンって言ったじゃん!ごめんごめんごめん。みたいになっちゃうんであんま何も言うのやめた方がいいのかなって(笑)
横山言ったじゃんはあるなー。
LUVRAW言ったじゃんあるよねー。アーバンの方ですよね?みたいな。もちろんそれはそれで認識してもらってるってことは凄く嬉しいことなんですけど。
横山ま、大事なことなんですけどね。分かりやすいものをつくるみたいなのは。
LUVRAW変に分かりやすい謎のことばみたいなのは良くつくりますけどね。
横山そうですね。カルトアーバンの最高峰、ですから。みなと&みらいは。
一同(爆笑)
カルトアーバンの最高峰、みなと&みらい、、、。謎のことばで煙に巻かれた感じだが、みなと&みらいとは、LUVRAWと横山の他に横山が所属するハマのヤシの木集団こと、Costa De Palmaのメンバーを中心に、多種多様なソウルプレイヤー17人で編成されたビッグバンドの名称で、今回のイメクラ・コンサートの核として初お披露目(公開初夜)される。ここは是非、謎のことばやイメージの世界では終わらせず、彼らの実体/熱量を体験すべくリキッドルームのメインホールに集ってみてはどうだろうか?
みなと&みらい(photo by KAZUHARU IGARASHI) *Thanks SABRE
今回のショート・インタビューでキーとなった【 ワード 】を元にLUVRAWに選曲してもらったので彼のコメントとともにご紹介!
【 横浜 】—Roland Alphonso – Higher Sight
確か初めて横浜でDJした時にMr.MELODYに教えてもらった最高な曲。自分が本当に横浜感を感じるザ横浜曲。
【 PPP 】—Joe meek – I Hear A New World
脳さんにはたくさんの音楽を教えてもらいましたが、これが一番衝撃で今も血肉になっています。
【 トークボックス 】
—Pete Drake – Forever
発端はロジャーだったけど、この曲に出会って以来、トークボックスの本域を現すのはこの曲だと思う。
【 アーバンメロウ 】—LSG – My Body
たくさんありますぎますが、今日はこれ◎
なお、当日先着で開場時のBGMが収録されたCDRがプレゼントされるそうな。これらの曲が入るかどうかは不明だが、当日は開場から開演までの間のひとときを演出するBGMとともにお食事/ご歓談をごゆっくりとお楽しみいただいた上でみなと&みらいそしてゲストたちの実演をじっくりご堪能ください。
▼10.10.FRI
LIQUIDROOM 10th ANNIVERSARY
-IMAGE CLUV- CONCERT 2014
~みなと&みらい初夜披露宴~
LUVRAWがプロモートするオフィシャル・プロジェクト、-IMAGE CLUV-が初のコンサートをリキッドルームにて開催する。
トークボックスデュオ、LUVRAW & BTBの活動休止後、自らの溢れ出す音楽欲と好奇心を原動力に日本各地を巡り、それぞれの地域のひとびととの密接な交流によって活力を培い、次なる目標に向かう準備を整えたLUVRAWが、自身のプロモートするオフィシャル・プロジェクト、-IMAGE CLUV-として、音楽人生初の試みにチャレンジする!
→→→LUVRAWからのご挨拶含む10/10公演詳細はコチラから
→→→-IMAGE CLUV- CONCERT 2014に寄せて その1/前書き はコチラから
→→→-IMAGE CLUV- CONCERT 2014に寄せて その2 はコチラから
→→→-IMAGE CLUV- CONCERT 2014に寄せて その3 はコチラから
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