TUCKER
エレクトーンを武器に即興性を掛け合わせ、リズムボックスやギター、ベース等をたった一人で駆使するオリジナルスタイル・パフォーマー、TUCKERの”ニクい”やつらをご紹介。
TUCKERのエレクトーン演奏と彼の招くゲスト/レギュラー陣のDJプレイを背景にゆったりと語らい飲食を楽しむ金曜の夕べとして当店2階奥のタイムアウトカフェアンドダイナーにて開催を続けて来たTUCKER’S MUSIC LOUNGE(以下、TML)。来たる2月22日(日曜日)にその10回記念を開催!! TMLでもおなじみの楽曲含めTUCKERの人生に影響を与えた楽曲をご紹介!
- 『Soul Discharge』
- Boredoms
兄貴の部屋からジョイディヴィジョンとかサイキックTVとかノイバウテンとかコップシュートコップとか襖一枚へだてて、そんな音楽ばっかり流れてくる家だったんで、高校生になった頃は自分で法政大学学生会館大ホ-ルとかにSOBとかボアダムズとかリップクリームのLIVEに行ったりしてました。千葉の田んぼだらけの通学路をチャリンコこぎながら高3の秋はずっとSoul Dischargeをウォークマン大音量で聞きながら「早くジャンクな町、東京いきたい」とか思いながら通学してました。
- 『The Liquidator』
- dick hyman
宇川さんのMOM’N’DAD PRODUCTIONSから出てたハナタラシのLIVE CDにmoog物の変な音源が色々入っていて、その元レコードを探してるうちにDICK HYMANを知って。元々ウッディアレンのサントラで有名な人だけどオルガンのピーっていうブザーみたいな質素な音色とスタイルがやばいなーと思って。色々探してる時、兄から「man from organ」ってアルバムでコマンドレーベルから出てるやつのオルガンの音色がやたらとピーヒャラしてるのが良いよって教えてもらって。他のレコードでもオルガンはいつも音色は同じ男気あるピーヒャラスタイルを貫いててスタイルあるなーって思いました。96年の来日コンサートに見に行ったらラグタイムオッサンと吹奏楽部の子供しか居なかった。
- 『thuder struck』
- jackie and the cedrics
山塚アイのハードコアバンド、コンクリートオクトパスを見に行った時、下北のシェルターで初めてジャッキーアンドザセドリックスを見たんだけどルックスと音、ステージアクション含めすごい衝撃的ですごい新しい感じがしてショック受けた。リリースも海外のレーベルだし、モノラル録音で7インチっていうのも熱かった。その何年か後にライターの工藤キキちゃんの紹介で一緒にセドリックスのUSAツアーにゲストキーボーディストとして参加したりノートンレーベルの10インチの録音に参加できた時は「これ夢かな?」って思うくらい嬉しかった。
- 『Why Can’t We Live Together』
- Timmy Thomas
ナチュラルカラミティのキーボードやったりしていた頃、森さんに「このアルバムは全曲timmy thomasの歌とオルガンとリズムボックスだけで構成されてるよ」って聞いて驚いた。独りでこんな演奏できるんだと思って。有名な曲だけど最初これ聞いた時は独りで演奏されたアルバムだっていうのは分からなかった。普通ドラムマシンってなんかピコピコした無機質なのを良しとする印象だったから、こんなポクポク、原始的で黒いウッディーなシブい世界もあるのかーってショックだった。
- 『Live on Hammond X-77』
- DON LEWIS
渋谷にあったパーフェクトサークルっていうレコ屋で70年代のレコードだと思うけどリズムボックスとオルガンで独りでナイトクラブで演奏しているジャケットの写真に惹かれて試聴した。楽器のデモンストレーション用のレコードで構成はショぼい、古いリズムボックスとオルガンだけなんだけど、汗だく感満載で弾きまくっててそのテンションが半端無くて「ショぼい機材でこんなにがんばれるのか」と。ナンデ?と。演奏はすごいテンションだけど音自体はスコスコポクポク。自分の好きなショぼいPUNKの疾走感ともリンクしたのもあって色々参考にしたアルバム。
- 『WAVE』
- YAYOI HIRABE
リズムボックスとオルガンだけのレコードを探して色々買ってたんだけど、周りに集めて聞いてる人も居ないし情報も無いので、とにかく中でも安い100円のレコードとか色々買って集めていったんですが、ななかな好きなのが無くてそのうち「1971エレクトーン選手権決勝」とかコンクールモノまでレコードを買い始めてこれはその中でもかなり良くて。家で聞いた時「やっとヤバいの見つけた!」と思って嬉しかった。
- 『noncheleee』
- 南海のバナナワニ女
音源もすごいオリジナルで強烈だけど、本人のキャラクターも強烈で初めて見たズルむけなLIVEがすごかった。レゲエとかDUBとか独自のノンチェリーのオリジナルなフィルター通って表現されてるんだけど逆に多分本場の雰囲気はこうゆう感じだったのかなーとか思わせてくれるトコがあって。この人を知るまでは良く分からなかったけど「カマゲン」ってこんな面白い事なのかーとか思ったり。彼の最近書いてる絵も含めてオリジナルなスタイルの人で会うと刺激を受けます。
- 『the reasoning album』
- magazine king
マガジンキングは最初ノンチェリーのmy spaceのフレンドで見つけて。韓国のアーティストで彼を知ったのは2008年くらいだったと思うけど、それまではDUBとかは、本場指向の難しい音楽かなーって思ってあんまり聞かなかったんだけど、彼がやってるのは、そんな感じじゃなくてオリジナルで身近な物使って面白い事やってた。こっちからファンレター出したりして、すぐ仲良くなって自分もライブで韓国へ呼ばれたり彼を日本に呼んだり交流するうちにdubの面白さも楽しめるようになった。このアルバムは推理小説好きの彼がそれをテーマにして作ったインストアルバムでコンセプトも面白かったし使ってる楽器もroland sound canvasとか当時誰も注目してない楽器を使ってたのも面白かった。「サンプリングとかしないの?」って聞いたら「めんどくさいからしない」って言っててかっこいいって思った。
- 『hooligan』
- saigan terror
ずーっと大好きなバンドで初めて見た時は「うわーめちゃくちゃかっこいい」って思って。ハードコアだけど重く無くってパーティー感もあるけどそれでいて楽曲も演奏もヤバいなーって感じで、なんか変な言い方だけど偏差値高いなーって。アルバム「march of saigan」は好きなスラッシュ感が凝縮された最高の一枚です。彼らの企画する招集礼状ってイベントもいつも色んなバンドが出るけどそれもハードコアだけじゃなくって、色んなジャンルのヤバい人が集まる感じがして刺激的です。
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【2/22(Sun)@Time Out Cafe & Diner】
TUCKER’S MUSIC LOUNGE 10th SPECIAL PARTY
TUCKERのエレクトーン演奏とゲスト/レギュラー陣のDJプレイをバックに、ゆったりと語らい飲食を楽しむ金曜の夕べ。今回は10回目の開催を記念してTUCKERにゆかりの深いアーティストがモリモリ参戦で日曜日に特別開催!
featuring
TUCKER
エマーソン北村
NONCHELEEE(from 博多)
COMPUMA
VIDEOTAPEMUSIC
NAOYA(BOBBY’S BAR)
yohey from mocrock
小学校5年の頃はポジパン(ポジティブパンク)ブームでゴシックパンク好きだった兄が買って来た「バウハウスLIVE」とか「ジャパン/オイルオンキャンバス」とかビデオが家に色々あってそんなのばっかり見てた。このアルバムSiouxsie and the banshees「Nocturne」は発売後VHSとベータでLIVE映像版が出たんだけど高くて変えなくてレーザーディスクは少し安くて8,000円くらいだったから兄弟でお年玉合わせて買って、隣に住んでる友達がレーザーディスク再生機持ってたから頼んでビデオにダビングしてもらって見てました。地元の木更津はゲーセン行く以外に本当にやること無いところだったから学校から帰ると1年くらい修行増のようにずーっとこのビデオ見ながら楽器の練習してました。