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KANDYTOWN

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今年10月にワーナーミュージックと契約し発表した彼らのメジャーデビューアルバム
『KANDYTOWN』は、ヘッズはもとより、これまでヒップホップとは縁遠い耳をもロックし、いまもなお波及の勢いを弱めていない。アルバムのリリースに併せて敢行された全国5都市でのツアーも好評のまま完遂。音源、パフォーマンスの両側面で実りある結果を残した彼らの2016年の集大成とも呼べるステージが、12月22日に恵比寿リキッドルームで行われるクリスマスフリーライブだ。来たるフリーライブを前に、KANDYTOWNの現在や今後の展望にフォーカスしたインタビューをお届けしよう。列席メンバーはB.S.C、DIAN、GOTTZ、KIKUMARU、MINNESOTAH、MUDの6名。ワーナーミュージックの会議室に集まったメンバーたちは、リラックスした雰囲気でこちらの質問に応えてくれた。
今年10月にワーナーミュージックと契約し発表した彼らのメジャーデビューアルバム『KANDYTOWN』は、ヘッズはもとより、これまでヒップホップとは縁遠い耳をもロックし、いまもなお波及の勢いを弱めていない。アルバムのリリースに併せて敢行された全国5都市でのツアーも好評のまま完遂。音源、パフォーマンスの両側面で実りある結果を残した彼らの2016年の集大成とも呼べるステージが、12月22日に恵比寿リキッドルームで行われるクリスマスフリーライブだ。来たるフリーライブを前に、KANDYTOWNの現在や今後の展望にフォーカスしたインタビューをお届けしよう。列席メンバーはB.S.C、DIAN、GOTTZ、KIKUMARU、MINNESOTAH、MUDの6名。ワーナーミュージックの会議室に集まったメンバーたちは、リラックスした雰囲気でこちらの質問に応えてくれた。

−まずは作品の話から伺いましょう。アルバム『KANDYTOWN』のリリースから一ヶ月経ったわけですが、レスポンスはいかがでしょう。

KIKUMARU:まだ一ヶ月なんだ……。アルバム自体の作業が終わってからはけっこう時間が経っているので、もっと昔の印象ですね。評判は……どうなんだろう?

BSC:いや、だいぶ最高ですね(笑)!これまで俺らの作品ってストリート限定でしか売ってなかったから、聴いてくれるひとの数が増えたなって印象はあります、単純に。それは本当に嬉しい。

−ちなみに、アルバムの制作工程が全部完了したのはどのくらいの時期?

GOTTZ:今年の9月ぐらいにはほぼ完成してたんじゃないですかね。録音は8月末には終わって、9月頭にミックスをやって、後半にはジャケットとかアートワークの話をしてたから。

DIAN:10月入ったころには曲順も全部決まって、アルバム発売後の話をしてましたね。ツアーだったり、12月22日のリキッドルームの話とか。

−ではアルバム制作のプレッシャーみたいなものからは、夏の終わりには解放されてたと

KIKUMARU:制作のプレッシャー……。まぁ、もともとそこまで気負いはなかったっちゃなかったですよ。

−なるほど。総勢16人の大所帯ですし、クルー初のメジャー作品で、且つ、全員と意思の疎通をしながら制作するというのは大変だったんじゃないかなと、外野からすると思うのですが。

KIKUMARU:個人的には、クルーのアルバムのほうが簡単に作れる感じがしますけどね。

MUD:今回のアルバムって、タイトルがタイトルだけに“これぞ、KANDYTOWN”って作品に捉われがちなのかなと思うけど、別にそういうわけじゃない。反応とかを客観的に見ると、そう思われてるのかなぁと。あくまで現段階で作った作品がこれ、くらいの意識。“自分たちの代表作を作るぞ”という感じはまったくなくて。これまでに作った作品もそうだったし、この先もそういう意識でやると思いますね。

−メジャーでのリリースというのこともあり、俄然注目が集まっているからこそだとも思いますけどね。ワーナーとの制作を通して得たもの、メリットやデメリットなどはありますか。

BSC:もっと首にストール巻いているような業界人がいっぱいいるのかと思ってましたね(笑)。実際はそんなことないんだけど。

DIAN:いい環境でやらせてもらってるよね。

KIKUMARU:あとは、俺らはこれまで期限とか考えてアルバム作ったことがなかったから、その意味ではワーナーとやることで勉強になりました。

BSC:仕事としてのモチベーションがみんなに芽生えたっていうか。

−本作のリアクションで言えば、iTunesのチャートを見ても高評価の一端は伺えますね。そういったチャートアクションもモチベーションになりますか?

DIAN:1位はやっぱりテンション上がりますよ。2位だったら全然上がんない(笑)。

GOTTZ:iTunesのヒップホップチャートって海外の作品もあるわけじゃないですか。そんななかで1位取れるのはけっこうすごいことだよね。もっと買うべき作品があるんじゃないかとも思うけど(笑)。

−先日行われたツアーに関しても訊かせてください。全国5カ所の会場を回ってみて、各会場によってのレスポンスの違いはありました?

KIKUMARU:全部よかったんですよね、個人的には。全公演、いい意味で全然違ったし。

BSC:どのライブもすごいウェルカムな空気感で。はじめて行った場所でもめちゃめちゃ盛り上がってくれた。

DIAN:でも、場所によって盛り上がる曲は違うっていうね

BSC:広島は昔の曲とかにも反応してくれて。“R.T.N”の前に、BANKROLL(YaBastaとともにKANDYTOWNの母体となるグループ)の昔の曲をかけて入るんですけど、その時点から反応してくれる人もいて。その曲はYouTubeに上げてたんだけど、だいぶ前に削除してて。そのころからチェックしててくれたお客さんがしっかりいて嬉しかった。

MUD:広島、すげえよかったよね。

−先日、今回のツアーのオフショットなどをまとめた動画も公開されましたが、ツアー中で印象的だったできごとは?

Minnesotah:ツアーの最初の2日間(福岡公演と広島公演)、酒で思いっきり潰れたっすね(笑)。

一同:(笑)

Minnesotah:福岡のライブで本編前のDJをやってから酒飲んで。そこで潰れて、そこからの広島もあんまり記憶ない(笑)。

BSC:福岡でのライブの最後にやった曲が“Rainy Night”って曲なんですけど、その曲を終えてステージ袖に戻ったら、もう完全に酔っ払ってた(笑)。

−打ち上げ前にすでに(笑)。ほかにツアーの思い出は?

MUD:全ステージ、自分のシャウトからライブがはじまるんですけど、それは印象深かったですね。けっこう毎回グッときてたかも。

Minnesotah:自分がライブ前にDJして、ライブのイントロが流れて、MUDのシャウト、って構成だったんですけど、シャウト後にお客さんの歓声がワーってなる感じはだいぶ気持ちよかった。

−いちばん最初にダイレクトな反応を浴びた感想は?

MUD:自分の声でみんなこんなに声上げてくれるんだっていう。

BSC:さぞかしモテたでしょ?

MUD:全然だね(笑)。

KIKUMARU:あとさ、福岡のライブの終盤でサンタ(B.S.C)がアカペラでラップしたときあったじゃん。あれはお客さんもめっちゃ盛り上がったし、俺らもめちゃめちゃアガったね。“サンタ間違いねえ!”ってなった。

GOTTZ:俺はキク(KIKUMARU)がリリック飛ばしたのアガったね(笑)。

KIKUMARU:え、飛ばしたっけ?

GOTTZ:普段は全然飛ばさないんだけど、その日だけね、そういうのがあったんだよね。珍しいなぁと思って。

KIKUMARU:マジか、覚えてねえなぁ。ミスった自覚がないわ。

GOTTZ:じゃあ問題ないでしょ。完璧なんだよ、それがもう(笑)。

KIKUMARU:でもリリック飛ばしても、みんなが被せてくれるじゃん。だからすぐ修正できるんだよね。

−そのあたりはKANDYTOWNのチームワークですよね。ちなみにライブはみなさんリラックスしてできたという感じですか?

GOTTZ:ステージの上がいちばんリラックスしてるかもね、じつは。レコーディングするときは集中しなきゃいけないじゃないですか。ライブでは気負わずに楽しくやってるから。

ーライブにおいて、クルー内で対抗意識みたいなのはあります?

KIKUMARU:あるっすね。でも勝ち負けみたいな意識ではない。全員主役だと思ってやってるんじゃないかな。たとえばYOUNG JUJUが右のスピーカーの上に上がって目立ってたら、俺は左のスピーカー上がったり。

BSC:誰かがかましたら、俺もかまそうっていう感じだね。

−グループの相乗効果ですね。大所帯のラップグループの所作というか、立ち振る舞いってさまざまだと思うんですが、そのなかでも参考になるグループはいますか?

GOTTZ:ウータンクランとかベタにかっこいいとは思うんですけど、ラップしてるヤツ以外はうしろで突っ立ってるだけだったりするじゃないですか。それにお客さんの盛り上がりも違うし。俺らとしては、流動的にいろんなメンバーが前に出ていって目立てれば超かっこいいと思いますけどね。

BSC:グループではなくてラッパーの立ち振る舞いでいったら、俺はRyohuのソロのライブが好きで。あいつがWWWでライブしたときも、間の空けかたが独特で。止めたいときに止めるし、水も飲みたいときに飲む。曲間でも全然しゃべらず無音でも全然平気みたいな。

GOTTZ:あれ、すごいよね。

BSC:それでもちゃんとRyohuの空気にしちゃう。前にあいつのライブ観た俺の悪そうな友達もライブに感動して泣いたりしてて。

KIKUMARU:やばいね!

BSC:血も涙もないヤツだと思ったんですけどね(笑)。そいつを泣かしたRyohu、まじやべえなって。

−最後に今回のリキッドルームでのフリーライブの話にも触れようと思います。ちなみに、今回のリキッドルーム以降、KANDYTOWNのライブの予定は?

KIKUMARU:まだ決まってないですね。話をもらったりはしてるけど、まだちゃんと決定してない。年内のライブとしては今度のリキッドルームがラストです。来年はクルー全体というよりも、各々がソロで動きはじめてるんで、とりあえず現時点でのKANDYTOWNを観てほしいって感じです。

DIAN:ツアーとは全然違うと思うんで、確実に。かなりブチアガるんじゃないかなと。

GOTTZ:俺らからのクリスマスプレゼントっすね。

MUD:無料だしね。

GOTTZ:来年からはがめつくいくから(笑)

−この日はAbemaTVの生中継が入るので、読んでるひとのなかには“家で観ればいいか”なんて思ってるひともいるかもしれません。

KIKUMARU:いやいや、生じゃないと観せられないものあるから!

MUD:スマホとかパソコンで観ても、“あぁ、現場行けばよかった!”って絶対なるよね。

GOTTZ:関東圏のひとは来たほうが絶対いいでしょ。

KIKUMARU:遠方に住んでても、どうせタダなんだから、来たほうがいいって。その日じゃないと観れないものも用意してるんで。

GOTTZ:俺らも来年解散しちゃうかもしれないしな(笑)。

一同:(笑)

2016年、沸きに沸いた日本語ラップ業界。そのなかで、ブームの波風に足を取られることなく、着実に歩みを進めたKANDYTOWN。そんな彼らの集大成とも言える12月22日、恵比寿リキッドルームでのフリーライブである。インタビュー終盤で彼らが語った“この日にしか観られないもの”とは一体なんなのか。それがブラフや釣り、誇大広告でないことはぜひ現場で体感していただきたい。


本日開催!!「KANDYTOWN X’MAS FREE LIVE」

詳細は⇒https://www.liquidroom.net/schedule/20161222/32111/


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