odolでおどる
odolのファーストEP『視線』が発売される。Web CMに楽曲が起用されたり、主催イベントを成功させたり、着々と活動の幅を広げているodol。既に先行配信されている3曲を聴いて、彼らへの評判も以前より多く聞こえている。
ファーストEPとなる『視線』では、女性や子供など他にもいくつかの視線を通して観る日常が描かれている。等身大のストレートな言葉で綴られる怒りややるせなさからは疲労感も感じるが、後半では少し前向きな気持ちもでてきて、その先に続きがあるような、余韻のある終わり方をしている。不安定とも言える感情の波から彼らの若さや人間味を感じることができるのが私は好きだ。ストレートな日本語の歌詞だからこそ言葉にもつイメージは多種多様で、身近な日常を描いているからこそ、きっと思い浮かぶ光景も人それぞれ。確かに、『視線』を聴いていると、色々な人物の視線があるにも関わらずどの視線も実は同じ人物のものであるように感じたり、歌詞を身近に感じる時もあればすごく遠くのものに感じる時もある。メロディーも、美しさは健在のまま、今までより自由でひとつ壁を破ったような表現が感じられる。ことばも、耳に入る音も、そこから思い浮かぶ風景もただただ全部心地良くて、美しさに理由なんかないのだと『視線』を聴くと思う。
最近、音楽は多すぎると考えることがある。音楽のジャンルも、アーティストも、楽曲も、ありふれすぎているから。聴きたくなくても音楽がきこえる環境がある今、誰もが気軽に曲を作って発信できる今、膨大な楽曲の中から新しい本物に出会えるのはすごく難しくて奇跡に近い。だからこそはじめてodolを聴いた時、私は素晴らしい出会いをしたと確信した。
LiquidroomのイベントSong For Future Generationに2回連続の出演が決まっているodol。『視線』と共にどのような空間をつくってくれるのかとても楽しみ。美しさに包まれながら、心でおどりたい。
odol出演!
LIQUIDROOM 13th ANNIVERSARY
LIQUIDROOM&BOY presents Song For Future Generation
CHAI、ドミコ、King Gnu、MONO NO AWARE、ニトロデイ、odolのライブアクトのほか、新たにDJとしてJan Urilla Sas(Jan and Naomi)、ケンゴマツモト(THE NOVEMBERS)、miloの参加が決定!
-鋭く尖った音が、時代にメスを入れる瞬間-
2016年より不定期開催されている、リキッドルーム主催のライヴイベント”Song For Future Generation”。過去3回、ジャンルの垣根を越えた注目のラインナップが集結し、毎夜大きな盛り上がりを見せているこのイベント。今回は、”FASHION&MUSIC”をコンセプトに掲げる東京・渋谷の古着屋[BOY]との共同主催という形で、熱度を重視したオルタナティヴなラインナップが揃った。
チャーミングなルックスとついつい口ずさみたくなるフレーズ、そこに違和感なく骨太サウンドが絡み合い中毒者続出中の4人組ガールズバンド[CHAI]、2ピースというシンプルな体制で、常にブレない姿勢で独自のサイケデリックサウンドを表現する[ドミコ]、静と動の感情を行き来する様な幅広い音色に、稀有な上品さと不良感を兼ね揃える音楽集団[KingGnu]、一筋縄ではいかない捻くれたポップサウンドに、風情のある言葉の数々が頭から離れない[MONO NO AWARE]、今年7月にリリースされた1stEP”青年ナイフEP”が多くのオルタナロックファンの心を掴み注目を集める、現役高校生を中心とした男女4人組[ニトロデイ]、日常に寄り添う様な詞世界と音景が胸を締め付け、エモーショナルで純度の高いロックを鳴らす[odol]。この6組が、第4回目となる”Song For Future Generation”の夜を鮮やかに彩る。また、¥1500という低価格で一度に多種多様なラインナップを堪能出来るのも、このイベントの魅力。深夜にかけての熱気と高揚感で、各々好きなスタイルで多様な楽しみ方を体感出来るはず。
なかなか一括りに出来ないジャンルレスな音楽性を持ったラインナップの共通点は、エモーショナルである事。そもそも、何かと音楽を(それ以外の文化も)一括りにする必要もなく、むしろ各々の可能性を拡げるのはフラットな感覚だったりもする。グッとくる、ただそれだけの感情が全てとも思う。
この鋭く尖った音の先々が、時代の皮にメスを入れる姿を是非眼に耳に全身に焼きつけてほしい。
詳しくは→//localhost:3000/liquidroom/wordpress/schedule/20170922/35182/