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得能直也(サウンドエンジニア)

得能直也(サウンドエンジニア)

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音楽の秘密の鍵を手にした数少ない音楽家のひとり、MOCKYの約三年ぶり、三度目のツアー(全国11箇所)がいよいよ開幕致します! ツアー開幕直前、多忙を極める中、今回もライブPAとしてツアーに帯同、各地で生のMOCKY音楽を体験して来られたサウンドエンジニアの得能直也氏にいくつかメールでご質問してみました。

 

 

Q1:2015年秋、MOCKY初来日時の京都と東京公演から2016年のツアー、そして今回のツアーと各地でMOCKYのライブPAをされて来ている訳ですが、まずはどういった経緯でMOCKY音楽を知ったのですか?

A1:『Saskamodie』(2009年発表の4作目)発売当時に、友人にオススメされて知りました。とても気に入って繰り返し何度も何度も聴いた覚えがあります。そして、調べるとFeistの作品に関わっているプロデューサーとしての側面も見えてきて、さらに興味が湧きました。『Feist ‎– Look At What The Light Did Now』ライブ&レコーディングドキュメンタリーDVDで演奏している姿を初めて見ました。

 


 

Q2:MOCKY音楽を聞いてみて率直にどのように感じましたか?

A2:物凄く上品で優雅な気持ちになれる音楽だと思いました。レトロだけどボトムはファット、音の素晴らしさも大好きになった要素の一つです。

 

Q3:MOCKYのライブPAにはどういった経緯で?

A3:2015年の初来日、これは見に行かねば!と京都公演のライブチケットを予約しようとメールをした際に、富田さん(WINDBELL主催 ツアーオーガナイザー)が僕のことをサウンドエンジニアとして認識してくれていて、そこからやり取りが始まりました。その流れで、PAを連れてこないということだったので、だったら自分がやってみたいと伝えて実現しました。富田さんと僕の妻が古くからの知り合いだっというご縁もありました。

 

Q4:2015年の京都と東京公演で印象深かったことは?

A4:演奏に関しては思ったよりラウドというか、いい意味で暴れているなと思いました。あと、東京公演のお客さんはミュージシャンや音楽関係者の方が多く、少し緊張したのを覚えています。ライブはすごく良かったので、終わった後の皆さんの表情や雰囲気も印象的です。

 

Q5:2016年のツアーで印象深かったことは?

A5:初めて全国をまわるツアーで一緒にいる時間も長かったので、移動中などに色々な話をしました。彼の作品に多く関わる、Renaud Letangという大好きなエンジニアについて話を聞けたのも嬉しかったです。ライブに関しては、全国各所、ここまで彼の音楽は広まってるのだなと感心しました。ライブ終わりに余裕があれば遊びに行くクラブでの時間なども楽しかったです。

 

Q6:昨年11月に発表された新作『A Day at United』を率直にどう思われましたか?

A6:切なさや哀愁がいつもより多く感じられる気がします。長く住んだLAを離れるタイミングでその地の仲間たちと一発録音という形で作品を残したかったのかなと思いました。娘の為に作ったと解説していた「Lulu’s Lullaby」が個人的ベストトラックです。

 

 

Q7:MOCKY音楽の魅力のひとつとして、作品音源とは異なる生演奏(ライブ)という側面があると思いますが?

A7:マルチ奏者なので、色々な楽器を多重録音で作品を作ることが多いですが、ライブでは演奏を通して人間同士のエネルギーのぶつかり合いを特に大切にしていると思います。コミュニケーション上手で、みんなの特徴を活かしたり伸ばすのが得意なので、一緒に音を出していてとても楽しいです。お客さん参加型のパフォーマンスも魅力的で現場でしか感じられない雰囲気があります。

 

Q8:今回のツアー初日に共演するAhh! Folly Jet、鶴岡龍、両氏とも馴染み深く、それこそライブPAも経験されていて、今回も(ライブPAを)されるとのことですが、全体としてどのような期待がありますか?

A8:それぞれベースとなるジャンルは違いますが、どこかでダンスミュージックのテイストが感じられるところがキーポイントなのかなと思います。ちょっとずつ個性が違う音や人が気持ち良く混ざる瞬間を大切にしているので、そんなミラクルな時間が続く一日になるように音を出したいです。

 

 

Q9:今回のツアー全体(共演者の有無含め全部で11公演ありますが)で何か期待されていることはありますか?

A9:海外サポートメンバーのお二人は新たに参加される方なので、五人集まった時にどのような演奏やグルーヴになるかとても楽しみです。日々変化していくと思うので、その様子も楽しんでいきたいです。

 

Q10:MOCKY音楽の何が特別なのでしょう?

A10:彼と一緒に音を出しているとどこか心が暖くなる気がします。上品な作品からは想像もつかないエネルギッシュなパフォーマンスで、表現の幅の広さも重要なポイント。前に彼から聞いた言葉で印象に残っているのは、60, 70年代のJAZZやSOULの質感やムード、80年代のPOPSからメロディー、そして、90年代のHIP HOPのボトム感やグルーヴ感を掛け合わせることが彼の音楽を作る一つのテーマになっていると話していて非常に納得しました。そんな彼のバランス感覚も魅力の一つなのかもしれません。

 

 

■得能直也
1979年北海道網走市生まれ。 日本工学院八王子専門学校卒。1999年に世田谷ハートビートレコーディングスタジオでエンジニアとしてのキャリアをスタート。アナログ・サウンドをこよなく愛するヴァイナル・リスナーでもあり、ダンスミュージックの作品や現場の日々進化する低音の現代的な音響に精通。バンドサウンドにおいても、一音一音、そこに込められた意図や意味を含め、最良の状態でキャッチする技術とセンスを日々探求している。2009年にフリーランスとなり、現在は京都を拠点に、作品、現場を横断しながら、レコーディングミキシングエンジニア、ライブPA、マスタリングと、柔軟かつ多角的にアーティストと関わることが多い。
http://naoyatokunou.com

 

■MOCKY
カナダ出身の音楽家。盟友はChilly Gonzales、Feist、Peaches。Jamie Lidell、Jane Birkinなど欧州活動時に携わった作品多数。Kelela、Moses Sumney、Joey Dosikなどとの協調は現在のLA音楽シーンの活況を伝えています。2015年に初来日し〈モントルー・ジャズ・フェスティヴァル・ジャパン〉他、5都市を巡るツアーを展開。2016年には再来日を果たし全7公演を展開(LIQUIDROOMではceroと共演)。最新作は昨年11月にリリースされた『A Day at United』。4月からスタートする渡辺信一郎監督のTVアニメーション〈キャロル&チューズデイ〉の劇中音楽を手がける。音楽の秘密の鍵を手にした数少ない音楽家のひとり。
http://www.mockyrecordings.com

 

 

▼MOCKY JAPAN TOUR 2019@LIQUIDROOM
出演:MOCKY / Ahh! Folly Jet / 鶴岡龍
日時:3月20日(水曜日/祝前日)開場 18:00 開演 19:00
公演概要→https://www.liquidroom.net/schedule/mocky-japan-tour-20190320

 

▼WINDBELL & LIQUIDROOM Presents「MOCKYの世界」@DOMMUNE [NEW!!!]
出演:MOCKY / TAYLOR SAVVY / 花代 / ムードマン
日時:2019年3月19日(火曜日)21:00~

 

三度目となる日本ツアーの前夜、DOMMUNE初出演となるMOCKYの世界をあらためて紹介する。日本サイドからはMOCKYゆかりの花代、ムードマンのお二人をホストに迎えます。MOCKYとTAYLOR SAVVYはこの場限りのちょっと特別なスタジオ・ライヴを披露してくれる予定ですので是非、現場へ!!!
詳細→ http://www.dommune.com/reserve/2019/0319/#p2

 

▼MOCKY JAPAN TOUR 2019
坂本慎太郎、Campanella、中村佳穂、坂口恭平がサポートする会場含め全国11箇所にて展開!
ツアー概要→http://windbelljournal.blogspot.com/2019/01/mocky-japan-tour-2019.html

 

▼世界初のMOCKY本〈MOCKUMENT〉は、ツアー会場限定での販売です!!
詳細→http://windbelljournal.blogspot.com/2019/02/mockument.html

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